溶媒の選択方法

  1. 一般的に、従来の反応条件に利用されていた溶媒を変更する必要はなく、従来どおりの溶媒を使用することができます。
  2. 溶媒を変更すると、溶媒の両極性の多様性によってマイクロウェーブ反応において全く違った反応を示します。
  3. 極性溶媒(DMF、NMP、DMSO、メタノール、エタノールや酢酸等)は、双極分子によってマイクロウェブにおいてよく反応します。これらの極性溶媒を利用することで温度が大きく上昇するのが確認できます。
  4. 非極性溶媒(トルエン、ジオキサン、THF等)はマイクロウェーブに対して不透性で、反応化合物に他の要素が入っていないと、反応において加熱することができません。もし、反応化合物に極性反応物かイオンが含まれていると加熱できます。極性溶媒の量が少ないと、反応化合物の量を増やす必要があります。
  5. アセトニトリル、DMF、アルコールは、マイクロウェーブによる有機合成によく使われます。
  6. 溶媒は高温において異なった反応を示すことがあり、極性が低下することもあります。例えば、高温下の水では極性が下がり有機溶媒の特性に近くなるため、この環境下で可能となる合成反応もあります。
  7. 沸点の低い溶媒は、高圧かつ低温度で反応時間を長くすることにより使用できます。
  8. 有機合成において、イオン性溶液は双極性非プロトン性溶媒にかわる環境に優しい、リサイクル可能な物質といわれています。イオン性溶液には誘電性があるため、溶媒や添加物として高い適応性を持ち、マイクロウェーブによる有機合成に適しています。イオン性溶液はほとんどがイオンで構成されているため、マイクロウェーブ照射を効果的に吸収します。イオン性溶液は塩を生成することなく広い範囲の有機溶媒に可溶なため、マイクロウェーブ有機合成での透過溶媒として使用できます。

[Leadbeater, N. E.; Torenius, H. M.; A Study of the Ionic Liquid Mediated Microwave Heating of Organic Solvents J. Org. Chem.; 2002; 67(9); 3145-3148.]