AAV のイントロダクション

アデノ随伴ウィルス(AAV)は遺伝子を届ける「デリバリー・システム」として、これまでに高いポテンシャルを示してきました。それゆえに遺伝子治療の分野において、治療手段の一つとして高く評価されるようになりました。

これまでに数多くの素晴らしい臨床結果が報告されてきましたが、AAV を治療として患者さんに提供していくには、製造または、精製過程における効率やスケール・アップの観点から課題は残されています。

アフィニティー・クロマトグラフィーはAAVの精製において、有効な手段であることが証明されています。一方で問題点として挙げられていたのが、一つのセロタイプのみをターゲットにするレジンしかなかったことです。そこで一つのレジンで数多くのセロタイプを精製できうる製品の開発が望まれました。

そこで誕生したのが Thermo Fisher Scientific 社製の POROSTM CaptureSelectTM AAVX です。この製品は、一つのレジンで効率的にAAV1-9 にくわえ、リコンビナントやキメラも精製することができます。さらに AAV 精製過程のステップを減らし、生産性の最大化をはかることに成功しました。その結果、コストや製造の面において多大なるインパクトを市場にもたらしました。

前述したように、優れたレジンの登場が「あなたの AAV 精製に革命をもたらした」と仮定します。では想像してみてください、スクリーニング段階における精製ではどうでしょうか?

そうです、少量で多数のサンプルから最適なものを探すこのステップにおいては、High throughput が求められます。通常のカラム・クロマトグラフィーによるAAVの精製では、時間とコストの面で大きな負担となります。その結果、あなたのプロジェクトの進捗や予算に多大なる悪影響を及ぼすことになるでしょう。言い換えると、あなたの貴重な時間や研究費をコンスタントに奪っていきます。

このような悩みを解決するため、わたしたち Biotage®︎ は Thermo Fisher Scientific 社と協力し AAVX PhyTip カラムを開発しました。独自の Dual Flow Chromatography 技術がチップ型のカラムに搭載されることで、ピペットマンと同じように溶液を「吸ったり、吐いたり」、自在にコントロールすることができます。この技術を利用することで、三つのことを容易に行うことが可能となります。

  1. capture → wash → elution の各種ステップの条件検討
  2. 機能的な AAV であるかを評価するための少量精製
  3. 各種リキッド・ハンドラー(ロボット)に装着することで、自動で High throughput スクリーニングを実現

このように少量で多くのサンプルを取りあつかう研究員の方々の頼もしい味方となるでしょう。Biotage®︎ AAV PhyTipカラムは、あなたの AAV を利用した新たな遺伝子治療の製品開発のお手伝いをさせていただきます。

製品資料