Biotage® PeptiPEC-96
ハイスループットパラレルペプチド精製ソリューション
ペプチド創薬研究では、多数のペプチドを同時に合成できる一方で、精製工程が研究効率を左右するボトルネックとなることがあります。
従来の逆相HPLC(RP-HPLC)による精製はサンプルを逐次処理する必要があるため、処理時間の長期化や溶媒使用量の増加を招きます。
Biotage® PeptiPEC-96 は、これらの課題を解決するために開発されたハイスループットペプチド精製キットです。
1回の精製で最大96サンプルのペプチドをパラレル精製できます。
さらに Biotage® Extrahera™ 自動サンプル前処理システムと組み合わせることで、精製時間の大幅な短縮、溶媒使用量の削減、そしてワークフロー全体の生産性向上を実現します。
PeptiPEC-96 は、Gyros Protein Technologies の PurePep® EasyClean(PEC™)キャッチ&リリース技術を採用しています。
この技術により、化学合成ペプチドの精製と同時に、伸長不足の配列や欠損配列などのペプチド関連の不純物を効率的に除去します。
これにより、スクリーニングアッセイや構造活性相関(SAR)研究の信頼性向上をサポートします。

Biotage® PeptiPEC-96 ハイスループットペプチド精製キット
主な特長
最大96ペプチドのパラレル精製
96ウェルプレートフォーマットにより、複数のペプチドを同時に精製でき、ペプチドライブラリ研究におけるハイスループットワークフローを実現します。
精製時間と溶媒使用量の大幅削減
PeptiPEC-96 を Biotage® Extrahera™ と組み合わせることで、96ペプチドの精製を約13.5時間で完了できます。従来のRP-HPLC(約56時間)と比較して大幅な時間短縮と溶媒削減を実現します。

ペプチド由来の不純物の除去
伸長できなかった配列や欠損配列などの不純物を除去し、平均80%以上のペプチド純度を実現しました。アッセイの信頼性向上に貢献します。

19残基のペプチド(P1)のPeptiPEC-96による精製前後の分析HPLCクロマトグラム
(a) 粗ペプチド混合物では複数の不純物ピークが観察され、純度は42%
(b) PeptiPEC精製後はP1に対応するメインピークのみが確認され、純度は91%に向上
単一メソッドによる幅広いペプチド精製
PeptiPEC-96 のキャッチ&リリース技術により、ペプチドの長さ、親水性・疎水性、凝集傾向などの特性に関わらず、単一のプロトコルで多様なペプチドをパラレル精製できます。
本システムは、目的ペプチドを選択的に捕捉し、不純物を除去した後、精製されたペプチドを回収する仕組みで作用します。
シンプルで効率的なワークフロー
あらかじめ最適化されたプロトコルによりペプチド精製を簡素化し、メソッド開発の最適化を低減します。これにより、より迅速で標準化された精製ワークフローを実現します。
キット内容
Biotage® PeptiPEC-96 High-Throughput Kit には、以下の内容が含まれます。
- 活性化フィルター材料を充填した PECフィルタープレート(96ウェル)
- PEC-Linker RC+
- Buffer salt(クエン酸および炭酸ナトリウム混合物)
- ブロッキング剤(L-システイン)
- 還元剤(ジチオスレイトール:DTT)
- TFA回収プレート(96ウェル)
- ペプチド回収プレート(96ウェル)
PeptiPEC-96 精製テクノロジー
Biotage® PeptiPEC-96 は、PurePep® EasyClean(PEC™)キャッチ&リリース技術により、化学合成ペプチドの効率的な精製を可能にします。
還元反応で切断可能なリンカー(PEC-Linker RC+)とアルデヒド修飾アガロースビーズからなる活性化フィルター材料を用いて目的ペプチドを選択的に捕捉し、合成由来の不純物を除去した後、穏やかな条件で目的ペプチドを回収します。
精製プロセスは以下のステップで構成されます。
- リンカー結合(Linker coupling)
ペプチドは、Fmoc 固相ペプチド合成(SPPS)法により合成されます。各アミノ酸カップリング後にはキャッピング工程を行 い、伸長不足の配列の生成を最小限に抑えます。ペプチド鎖の合成完了後、PEC-Linker RC+ をペプチドの N 末端 に結合させます。このリンカーは精製工程において目的ペプチドを捕捉するためのハンドルとして機能します。
この合成ステップは、Biotage® Syro I および Biotage® Syro II 並列ペプチド合成装置を用いて実施できます。
- TFA切断(TFA cleavage)
トリフルオロ酢酸(TFA)を用いて、SPPS樹脂からペプチドを切り出します。
この工程により、以下を含む粗ペプチド混合物が得られます。
-
- 目的ペプチド
- 伸長しなかったペプチド
- 欠損ペプチド
- その他の合成由来不純物
SyroアクセサリであるTrasfer Unitを使用することで、ペプチド溶液を直接 96ウェルプレート にろ過回収でき、粗ペプチドを効率的に回収できます。
- 溶解(Dissolution)
精製前に粗ペプチドを溶解します。
その後の精製工程は Biotage® Extrahera™ ワークステーション上で実行され、自動化されたハイスループット処理が可能になります。
- 捕捉(Catch)
PEC-Linkerでタグ付けされたペプチドは、PeptiPECプレート内の活性化フィルター材料に共有結合的に捕捉されます。リンカーを持たない不純物は結合せず、次の洗浄ステップで除去されます。
- 洗浄(Wash)
結合していない不純物(伸長不足の配列、欠損配列、その他の合成副生成物)を洗い流します。この工程により、目的ペプチドのみが固相担体に結合した状態で残ります。
- 放出(Release)
PECリンカーは化学的に切断されます(中性条件での還元処理の後、酸処理を実施)。これにより、精製されたペプチドが固相担体から放出されます。最終的に、高純度のペプチドが得られ、各種アッセイなどのダウンストリーム(臨床・治療など)解析に使用できます。

PeptiPEC-96 精製テクノロジー
注文情報
| 品番 | 製品説明 | 入数 |
|---|---|---|
| PEC-096-010 | ペプチドハイスループット精製キット(96ウェル) | 1 |
