充填剤取扱い方法一覧
表.1 ISOLUTE 非極性、極性およびイオン交換充填剤のメソッド開発のガイドライン
| 非極性ポリマーベース充填剤 | |
| EVOLUTE ABN | |
| EVOLUTE ABN 一般メソッドを参照してください。 | |
| ISOLUTE ENV+ ヒドロキシル化されたポリスチレンジビニルベンゼン(可湿性充填剤) | |
| 溶媒和(コンディショニング) | メタノールまたはアセトニトリル(必須ではない) | 
| 平衡化 | 水および/または20-50mMバッファー(サンプルと同じpH) | 
| サンプルpH | 酸性および塩基性化合物のイオン化を抑制する(pH調節が必要)。 | 
| 洗浄(干渉成分溶出) | 水またはバッファー ; より極性の高い干渉成分を除去するため最大40%メタノールまたはアセトニトリルを添加します。 ; ターゲット化合物の破過がないようにします(pH調整を維持)。 | 
| ターゲット化合物溶出 | メタノール 必要に応じて他の溶媒(アセトン、ヘキサン*、エチル酢酸塩*など)を検討する。イオン性の二次相互作用を無効にするため酸や塩基の添加が必要な場合もある。 | 
| ISOLUTE 101 未修飾ポリスチレンジビニルベンゼン | |
| 溶媒和(コンディショニング) | メタノールまたはアセトニトリル | 
| 平衡化 | 水および/または20-50mMバッファー(サンプルと同じpH) | 
| サンプルpH | 酸性および塩基性化合物のイオン化を抑制する(pH調節が必要)。 | 
| 洗浄(干渉成分溶出) | 水またはバッファー ; より極性の高い干渉成分を除去するため最大40%メタノールまたはアセトニトリルを添加します。 ; ターゲット化合物の破過がないようにします(pH調整を維持)。 | 
| ターゲット化合物溶出 | メタノール 必要に応じて他の溶媒(アセトン、ヘキサン*、エチル酢酸塩*など)を検討する。 | 
| 非極性シリカベース充填剤 | |
| ISOLUTE C18, C18(EC), MFC18, C8, C8(EC), C6, C4, C2, C2(EC), PH, PH(EC),CH(EC), CN, CN(EC) | |
| 溶媒和(コンディショニング) | メタノールまたはアセトニトリル | 
| 平衡化 | 水および/または20-50mMバッファー(サンプルと同じpH) | 
| サンプルpH | 酸性および塩基性化合物のイオン化を抑制する(pH調節が必要)。 前セクションの塩基性化合物抽出に関するSPE手順1-6を参照してください。 | 
| 洗浄(干渉成分溶出) | 水またはバッファー ; より極性の高い干渉成分を除去するため最大40%メタノールまたはアセトニトリルを添加します。 ; ターゲット化合物の破過がないようにします(pH調整を維持)。 | 
| ターゲット化合物溶出 | メタノール 必要に応じて他の溶媒(アセトン、ヘキサン*、エチル酢酸塩*など)を検討する。非極性SPEを使用した塩基性化合物の溶出に関する追加情報については、前セクションのSPE手順の6を参照してください。 | 
| 極性シリカベース充填剤 | |
| ISOLUTE SI, NH2, CN, DIOL, PSA | |
| 溶媒和(コンディショニング) | ヘキサンなどの非極性溶媒(できればサンプルと同じ溶媒) | 
| 平衡化 | N/A | 
| サンプルpH | N/A | 
| 洗浄(干渉成分溶出) | ターゲット化合物を溶出しない極性修飾剤を低濃度で含有するかもしれない非極性溶媒(例、ヘキサンおよび酢酸エチルまたはイソプロパノール) | 
| ターゲット化合物溶出 | ヘキサン:酢酸エチルなどの半極性混合溶媒(非選択的溶出にはメタノール等の極性溶媒を用いる。) | 
| イオン交換シリカベース充填剤 | |
| SCX-2 強陽イオン交換 | |
| 溶媒和(コンディショニング) | メタノールまたはアセトニトリル | 
| 平衡化 | 20-50mMバッファー(サンプルと同じpH) | 
| サンプルpH | 少なくともターゲット化合物のpKの2pH単位下 | 
| 洗浄(干渉成分溶出) | サンプルと同じpHを維持し、非極性干渉成分を溶出するために20-40%メタノールの添加を検討します。抽出物をさらにクリーンにするため、メタノールの%を増やすことができます。ターゲット化合物の破過をチェックします。 | 
| ターゲット化合物溶出 | 塩基性ターゲット化合物のpKの少なくとも2pH単位上のバッファーで溶出します。もう一つの方法として、高イオン強度バッファー(>0.1M)を使用します。2-5%のアンモニアなどの揮発性塩基を含むメタノールも一般に用いられます。 | 
| SCX-3 有意な非極性二次相互作用を伴う強陽イオン交換 | |
| 溶媒和(コンディショニング | メタノールまたはアセトニトリル | 
| 平衡化 | 20-50mMバッファー(サンプルと同じpH) | 
| サンプルpH | 少なくともターゲット化合物のpKの2pH単位下 | 
| 洗浄(干渉成分溶出) | サンプルと同じpHを維持し、非極性干渉成分を溶出するために20-70%メタノールの添加を検討します。抽出物をさらにクリーンにするため、メタノールの%を増やすことができます。ターゲット化合物の破過をチェックします。 | 
| ターゲット化合物溶出 | 塩基性ターゲット化合物のpKの少なくとも2pH単位上のバッファーで溶出します(二次相互作用を解除するため、少なくとも20-50%の有機溶媒を含んでいる必要がある)。もう一つの方法として、高イオン強度バッファー(>0.1M)を使用します。2-5%のアンモニアなどの揮発性塩基を含むメタノールも一般に用いられます。 | 
| CBA 弱陽イオン交換 (充填剤 pK4.8) | |
| 溶媒和(コンディショニング | メタノールまたはアセトニトリル | 
| 平衡化 | 20-50mMバッファー(サンプルと同じpH) | 
| サンプルpH | pH≧6.8およびターゲット化合物pKの2pH単位下 | 
| 洗浄(干渉成分溶出) | サンプルと同じpHを維持し、非極性干渉成分を溶出するために20-50%メタノールの添加を検討します。 | 
| ターゲット化合物溶出 | pH<2.8のバッファーは、充填剤の電荷を除去します。もう一つの方法として、高イオン強度バッファー(>0.1M) または酸性化した溶媒を使用します。 | 
| PE-AX 強陰イオン交換 (酢酸対イオン) | |
| 溶媒和(コンディショニング | メタノールまたはアセトニトリル | 
| 平衡化 | 20-50mMバッファー(サンプルと同じpH) 酢酸、ギ酸または水酸化物バッファーを推奨。 | 
| サンプルpH | ターゲット化合物pKの少なくとも2pH単位上 | 
| 洗浄(干渉成分溶出) | サンプルと同じpHを維持し、非極性干渉成分を溶出するために20-50%メタノールの添加を検討します。 | 
| ターゲット化合物溶出 | 酸性ターゲット化合物のpKの少なくとも2pH単位下のバッファーで溶出します。もう一つの方法として、高イオン強度バッファー(>0.1M) または酸性化したメタノールを使用します。 | 
| SAX 強陰イオン交換 (塩化物対イオン) | |
| 溶媒和(コンディショニング | メタノールまたはアセトニトリル | 
| 平衡化 | 20-50mMバッファー(サンプルと同じpH) クエン酸やベンゼンスルホン酸などの高度に選択的な対イオンを持つバッファーを避けてください。 | 
| サンプルpH | ターゲット化合物pKの少なくとも2pH単位上 | 
| 洗浄(干渉成分溶出) | サンプルと同じpHを維持し、非極性干渉成分を溶出するために20-50%メタノールの添加を検討します。 | 
| ターゲット化合物溶出 | 酸性ターゲット化合物のpKの少なくとも2pH単位下のバッファーで溶出します。溶出体積を減らすために10%メタノールの添加を検討します。もう一つの方法として、高イオン強度バッファー(>0.1M) または酸性化したメタノールを使用します。 | 
| NH2 弱陰イオン交換 (充填剤 pK9.8) | |
| 溶媒和(コンディショニング | メタノールまたはアセトニトリル | 
| 平衡化 | 20-50mMバッファー(サンプルと同じpH) | 
| サンプルpH | pH≦7.8およびターゲット化合物pKの2pH単位上 | 
| 洗浄(干渉成分溶出) | サンプルと同じpHを維持し、非極性干渉成分を溶出するために20-50%メタノールの添加を検討します。 | 
| ターゲット化合物溶出 | pH>11.8のバッファーまたはメタノールで溶出し、充填剤の電荷を除去します。もう一つの方法として、高イオン強度バッファー(>0.1M) または酸性化したメタノールを使用します。 | 
* 水と混ざらない溶媒を用いる場合には、溶出前に少なくとも15-20分間遠心またはN2パージ、CO2パージ、エアーパージなどを行い、完全にカラムを乾燥させる必要があります。
表.2 メソッド開発の推奨流速
| カラムサイズ | 1mL | 2mL | 3mL | 
|---|---|---|---|
| 流速 | 1mL / min | 2mL / min | 7mL / min | 
回収率を最大にするため、流速を最適化します。破過が観察されるまで流速を上昇させて検討し、最終的な流速は破過限界よりも10-20%低く設定します。
表.3 メソッド開発に推奨される容量
| ステップ | 溶媒量/100mg充填剤 | 
|---|---|
| 溶媒和(コンディショニング) | 250-500μL | 
| 平衡化 | 250-500μL | 
| サンプルロード | (アプリケーションにより異なる) | 
| 洗浄(干渉成分) | 250-500μL | 
| ターゲット化合物溶出 | 250μL-1mL(選択した溶出溶媒により異なる) | 
注記:ベッド容積は充填剤100mgあたり約120μLです。
