テクニカルノート

ISOLUTE Si-TMT

 

(金属スカベンジシリカゲル)

 

 


 

【ケミカルデータ】

 

化学名 2, 4, 6 – メルカプトトリアジンシリカゲル
タイプ シリカゲル
容量 0.3 mmol / g
粒径 60ミクロン
外観 易流動性の灰白色の粉末
用途 金属試薬の除去
一般条件 反応混合物に対し3当量添加し、室温にて30分攪拌後濾過
相溶性溶媒 H2O, MeCN, MeOH, DMSO, DCM、THF, DMF, Dioxane

ISOLUTE Si-TMT は、2, 4, 6 – メルカプトトリアジンのシリカゲル担持等価体で、パラジウム触媒反応からの残査パラジウムの除去に効果的に活用できます。Si-TMT 内の官能基は、生体分析用レベルの高純度シリカゲルに担持していることから、本製品を利用することで反応系へ如何なる不純物の混入は認められません。ISOLUTE の修飾シリカゲルは多大な利点を持ち合わせています。

 

【素早い反応性】
高度に架橋した多孔性ポリスチレンと同様に、官能基はシリカゲルの表面または細孔に修飾されており、反応速度は 1 % 架橋のポリスチレンタイプのポリマー基質にみられるような拡散による制御を受けません。

 

【シンプルなワークフロー】
シリカゲルベースの試薬やスカベンジャーを含む反応混合物は、フラッシュクロマトグラフィを利用する際、フラッシュカートリッジにそのまま(エバポレーション後)乗せることが出来、濾過やワークアップの必要はありません。

Si-TMTは、反応にバッチモードとして添加し従来の操作方法で攪拌、カートリッジを用いたフロースルーモード、またはマイクロウェーブの反応管に入れて利用することも可能です。その材質は室温・大気圧下において安定です。

Si-TMTは、水性または有機性溶液の中に存在する遷移金属を効果的に除去します。カラム形態のBiotage社のMP-TMT、Si-Thiol、および他社製のチオウレア修飾シリカゲルに、酢酸パラジウム(図.1)、ジクロロビストリフェニルホスフィンパラジウムⅡ(DCB)(図.2)、およびテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム0(KIS)(図.3)を、一回通液した場合の効果を比較したところ、Si-TMTはフロースルーの応用に最適であることが示されました。

 

図.1 酢酸パラジウム除去効果

 

図.2 ジクロロビストリフェニルホスフィンパラジウムⅡ(DCB)除去効果

 

図.3 テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム0(KIS)除去効果

 

【熱および物理的な安定】
シリカゲルをベースにした製品の殆どが、ポリマー同様 200℃ 以上の熱に耐えられマイクロウェーブ合成に応用できます。これら製品はメカニカルな攪拌に対して安定であり、マグネチックおよびメカニカルスターラーの双方とも使用できます。

【簡単な取り扱い】
シリカゲルは静電気を耐電しないので計量などの取り扱いが容易です。これらの製品はガラス製品に張り付かず、化合物を回収するための長々とした洗浄なども必要ありません。

【応用例:鈴木反応】
鈴木反応を実施し、クルード状態の反応混合物に対する除去実験を、バッチおよびフロー形式で実施しました。結果を表.1に示しますが、他のシリカゲルベースの金属除去試薬と比べ、Si-TMTがパラジウム残査の除去に対して最も効果的であることが示されました。

 

表.1 反応に対する金属除去実験。パラジウム除去率はICPで計測。

Batch Studies

(5 equiv.)

Flow (cartridge) scavenging

500mg/3mL

100mg/3mL
Si-Thiol (Biotage) 91% 86%

45%

Si-Thiol (Competitor) 82% 91%

45%

Si-TMT (Biotage) >99% >99%

95%